小惑星探査機「ルーシー」木星トロヤ群の旅。地球への接近に向けてスイングバイ成功!!(2024年2月3日)

木星

【木星トロヤ群 探査機 ルーシー (LUCY)】
人類初!! ビートルズに由縁のある探査機による64億キロ12年におよぶ小惑星の旅

木星トロヤ群 探査機 ルーシー (LUCY)

小惑星探査機「Lucy(ルーシー)」地球へ接近スイングバイ成功!

米航空宇宙局(NASA)のルーシーは最近、宇宙ですごいことをしました。
2024年2月3日に36分以上大きなエンジンを使い、
これにより、ルーシーは元の軌道を離れ、地球に向かうことができました。
今、これをするために燃料の多くを使い、地球をスイングして
特別な種類の小惑星にさらに近づくことを計画しています。
地球の重力から刺激を受けるため、
ルーシーが地球を訪れるのはこれが2度目になります。

小惑星(617) パトロクロスとその衛星メノイティオスを探査するルーシーの想像図(パブリックドメイン)
NASA’s Goddard Space Flight Center/Conceptual Image Lab/Adriana Gutierrez

ルーシーは2021年、木星の近くにある
五つの特別な小惑星を調べるために宇宙に送られました。
2023年1月、ソーラーパネルにちょっとしたトラブルがあったものの、
その後も任務を続け、2027年、ルーシーは
「L4トロイア」と呼ばれる小惑星群に到達し、
それぞれの小惑星を詳しく調べます。

ルーシーは、NASAの「Discovery(ディスカバリープログラム)」に参加しています。
小惑星探査機「Psyche(サイケ)」と呼ばれる別の宇宙船と協力して、
火星と木星の間にある小惑星「16 Psyche(プシケ)」を
調査、探査する予定です。

小惑星フライバイスケジュール

Credit: NASA’s Scientific Visualization Studio

2025年4月 「DonaldJohanson」(ドナルドヨハンソン)
2027年8月 「Eurybates」(エウリュバテス)
2027年9月 「Polymele」(ポリュメーレー)
2028年4月 「Leucus」(レウコス)
2028年11月 「Orus」(オルス)
2033年3月 「Patroclus」(パトロクロス)と「Menoetius」(メノイティオス)

そして、探査終了後ルーシーは地球に帰還せず、
数十万年にわたり地球と小惑星群の飛行を続けます。

ルーシーは2021年10月16日に
ケープカナベラル空軍基地から打ち上げされました。

まず、ルーシーは木星の近くを飛行し、
トロイと呼ばれる宇宙の岩を訪問します。
これらのトロイの木馬には、
(3548) Eurybates
(15094) Polimere
(11351) Leucos
(21900) Olas
などの名前が付いています。

これらの岩に挨拶した後、ルーシーは地球の近くに戻ってきて、
地球の重力の助けを借りて、L 5と呼ばれる木星の近くの別の場所に行きます。

ルーシーの科学搭載機器

ルーシーは、宇宙をよりよく探索するために
3つの特別なツールを持ってきています。

これらのツールは、高解像度可視撮像素子、
光学/近赤外分光計、熱赤外分光計があります。

ラルフ(L’Ralph):
色や赤外線を見ることができるスーパーカメラのようなものです。
ニュー・ホライズンズという別の宇宙ミッションのラルフという友人をモデルにしています。
ゴダード宇宙飛行センターの科学者たちが作っています。

ロルリ(L’LORRI):
これはとても細かい写真が撮れるおしゃれなカメラです。
ニューホライズンズにあったLORRIというカメラのいとこです。
ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所の優秀な科学者たちがそれを作っています。

L’TES:
これは、物事の熱さや冷たさを理解するための特別なツールです。
Osiris Rexという宇宙船に搭載されているOTESという別のツールに似ています。
アリゾナ州立大学の技術者たちが作っています。

ルーシーがやることはもう一つ!
電波を使って 「ドップラーシフト」 ゲームをする。
救急車のサイレンの音が聞こえてくるようなものです。
ルーシーはこのトリックを使って小惑星の重さを計算します。

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