火星の岩石「ブンセン ピーク」のサンプル初公開(地球日:2024年4月3日)

火星

火星のフロンティアからのエキサイティングな最新情報にご期待ください!

サンプル岩石の画像が公開されました

NASAの火星探査機パーサヴィアランスは、
地球日:2024年3月11日(東日本大震災 13年目)に
「Bunsen Peak(ブンゼン・ピーク)」と呼ばれる岩からサンプルを採取しました。

Credits:NASA/JPL-Caltech

探査機のキャッシュカム(CacheCam)によって撮影されたこの画像は、
コアの底を垣間見ることができ、赤い惑星「火星」の
地質学的な歴史の謎を覗き見ることができます。

この驚異的な画像は、ローバーの腹部にぴったりと収まった
パーセバランスのサンプリング&キャッシング・システム・カメラ、
愛称キャッシュカムによって撮影されたもの。

このハイテクカメラは、サンプルチューブの中を覗き込み、
密封と保管の入念なプロセスを経たサンプル物質と
チューブそのものをクローズアップで撮影したものです。
まるで、探査機の科学的探究を最前列で間近に見ているようだ!

画像のスケールは 1 ピクセルあたり約 13 ミクロンと極々小さいもの。

岩石「ブンセン・ピーク(Bunsen Peak)」とは

Credits:NASA/JPL-Caltech/ASU/MSSS

イエローストーン国立公園を象徴するランドマークに似ていることから
「ブンセン・ピーク(Bunsen Peak)」と名付けられた。

幅約5.6フィート(約1.7メートル×1メートル)
高さ約3.3フィート(約1.7メートル×1メートル)

その堂々とした存在感は、表面の独特な質感と相まって科学者たちの注目を集めた。
彼らはその表面に刻まれた複雑なディテールに魅了されただけでなく、
それが形成する垂直の岩壁にも興味をそそられた。

従来の平らな表面とは異なり、この岩壁は魅惑的な地質層の断面を誇り、
ほこりがたまりにくく、特殊な機器を使った徹底的な科学的探査に適していた。

サンプル収集を記録する新カメラ「キャッシュカム」

キャッシュカム(CacheCam)は、サンプルキャッシュの
上部に向けられた専用のカメラです。
密封とキャッシング中のサンプルとサンプルチューブの画像をキャプチャし、
科学者がサンプリングプロセスを監視し、収集された
各サンプルを徹底的に記録することができます。

Credits:NASA/JPL-Caltech

主な目的は、採取後のサンプルチューブの上部を下から観察すること。
チューブを密封する前のサンプル物質上部の顕微鏡写真を撮影することができます。

パーサヴィアランスの火星での主な目標とは

パーサヴィアランスの火星での主な目標のひとつは、
太古の微生物生命の手がかりを探すアストロバイオロジー(宇宙生物学)にあります。

この勇敢な探査車は、火星の地質と過去の気候の
秘密を解明する使命も担っています。
さらに、将来の人類による火星の探査に
道を開くという先駆的な役割もあります。

ThankYouFantasyPicturesによるPixabayからの画像

さらに、火星の岩石やレゴリス(砕けた岩石や塵のこと)を
収集・貯蔵する史上初のミッションとして歴史に名を刻むことでしょう。

パーサヴィアランスのミッションを担当している、
ESA(欧州宇宙機関)と手を携えたNASAの将来のミッションは、
火星への宇宙船派遣に向けて準備を進めているというもの。

そのミッションとは、火星表面から慎重に
密封されたサンプルを回収し、
地球に持ち帰って精査することだ。

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